二日酔い対策はウコンではなく漢方で 「五苓散」

ドラッグストアで働いていると、一年を通してよく売れるのが「ウコン」関係のドリンクや「キャベジン」などの二日酔い対策商品です。中には赤い顔でフラフラになりながら買いに来る人も。

確かにCMなどで認知度は高い商品ですし、特に「ウコン」はお薬ではないので気軽に飲めるイメージです。とはいえ、せっかくなら効果を実感して貰いたい商品をおすすめしたいと思うのも販売員ごころ。

せっかくなら、楽しく飲んだ翌日は、二日酔いで苦しむ事なく元気に過ごしたいところ。そんな時に役立つ漢方薬「五苓散(ごれいさん)」についてまとめてみました。

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お客様からの二日酔いのご相談

ある時、妙齢の女性のお客様から相談がありました。「娘が就職しましたが、付き合いでの飲み会が多くお酒に弱い娘は翌日がつらいと言っています。良い対策はありませんか」というものでした。「飲まなければいいのでは?」で話が片付きますが、実際、仕事上の付き合いはなかなかに難しいところです。

その時私は薬剤師さん(漢方に詳しく大酒呑み)に聞いた話を思い出しました。「宴会の次の日が仕事でも、これ飲んどけば大丈夫。飲み忘れても、その日に二包くらい朝から飲んでおけば、昼前には復活する」と聞いていた「五苓散」という漢方です。

「お酒を飲む前に、何なら飲んだ後にも飲むように伝えてみて下さい」と説明し、お買い上げ頂きその日は終わりましたが、少し経って、そのお客様が「あのお薬すごく良かったみたいです!助かりました!」とわざわざ伝えにきてくれました。ちなみにお酒に弱いご主人にも勧めたところ、悪酔いが無くなり翌日も元気に動いてくれると喜んでました。

その後も二日酔い対策でお客様に「五苓散」をおすすめすると、非常に反応が良く、何だかんだでリピーターも増え、私の中では「喜ばれるお薬ランキング」上位に食い込んできました。

余談ですが、私の家系は「酒好きだけど酒に弱い」タイプが多く、父も飲んだ翌日は、一日中二日酔いで寝ているような感じでした。弱いなら加減して飲めばいいのになとよく思ってました。

そこでこちらを飲んでもらうようにしたところ、ぐでんぐでんで玄関で転がってたり「翌日起きられない」事も無くなり、すっかり気に入ったようです。

水毒と頭痛の関係

そもそもなぜ二日酔いで頭痛が起きるのか?ですが、漢方の世界では「水毒」が原因とされています。脱水、水分過剰など、体内の水分代謝がうまくいっていない状態を示します。

お酒を飲んだらむくみ(浮腫)が出た経験がある方もいるかと思いますが、むくむのは末端の血管だけではなく、脳にまで影響が及びます。むくみによる神経の圧迫、アルコールによる血管の拡張などが合わさり、頭痛が起きてしまうというわけです。

それを改善するのが、水分バランスを司る機能を持つ生薬で構成された「五苓散」です。お酒を飲むと顔がむくんで丸くなる、お腹が下り気味になる、そういった方には特におすすめです。二日酔いに限らず、水分代謝の異常に有効な漢方なので、気圧変化による頭痛、内耳のむくみによるめまい、熱中症の時などにも有効です。

ドラッグストアに置いてある五苓散

ツムラとクラシエの「五苓散」、小林製薬の「アルピタン」は、一般的によく見ると思います。「アルピタン」はあくまで商品名で、処方内容は「五苓散」です。

違いとしては服用回数で、ツムラが一日二回服用、他の二社は一日三回服用となっています。

ツムラ…一日2包(5.0g)乾燥エキス1.4含有
クラシエ…一日3包(2.4g)五苓散エキス1g

小林製薬…一日3包(4.5g)五苓散料エキス2.3g

クラシエは二分の一量処方なので生薬の量は少なめです。一日の生薬量としては、小林製薬の「アルピタン」が最も多くなります。一包当たりの価格では、クラシエが最も安価です。

各社とも配合生薬はほとんど同じですが、この漢方に限らずツムラの漢方薬処方では「ビャクジュツ(白朮)」の代わりに「ソウジュツ(蒼朮)が使われています。二つとも、水毒への効果という意味では同じような作用を持つ生薬です。

五苓散を飲むタイミング

二日酔いに関して言うなら、飲む前、飲んでる最中、飲んだ後、はたまた翌朝、いつでも大丈夫です。飲む前に飲むと、そもそも酔えないかもと言われましたので「ちょっと今日は酔いたい気分なの」という時には飲んだ後が良いかもしれません。ちょっとお手洗いが近くなるかと思いますので、その点はご注意下さい。

呑む前に飲む、こんなお薬も

そもそも体質的に酒に弱い!という事でしたら、「黄連解毒湯」もおすすめです。もともとはイライラやのぼせ、高血圧症状に使われる「身体を冷やす」漢方ですが、飲むと顔が真っ赤になる、身体がカッカする…という、お酒を分解しにくい体質の方が飲酒前に飲んでおくと、悪酔いを防げます。

「Lシステイン製剤」は常備してる女性も多いかもしれませんが、こちらも二日酔いに有効です。「ハイチオールC」「システィナC」などのしみそばかす対策のお薬です。

「Lシステイン」という成分が、飲酒によって発生する有害物質「アセトアルデヒド」を無毒化し、分解酵素を活性化させる働きもあります。お酒を飲む前に飲んでおくと、二日酔い予防だけでなく胃を守る効果もあります。「ハイチオールC」自体、発売当初は「二日酔い」用の薬として売り出された、と薬剤師さんから聞いた事があります。

ちなみに私は完全な下戸でして、飲むと顔がゆでだこのようになりすぐに寝てしまいます。お酒を飲まなくなってずいぶん経ちますが、色々と対策の医薬品を知るにつけ、こやつらを飲んでからならいけるのでは…と近々人体実験を企んでます。

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